最近の尖閣諸島情勢をみて
今回のリンクとして以下のものがあります。
尖閣諸島の関連記事等
http://sankei.jp.msn.com/politics/topics/politics-14752-t1.htm#1
尖閣国有化 主権守る方策が問われる
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120708/plc12070803240003-n1.htm
中国漁船800隻の尖閣抗議活動計画 震災の影響考慮し延期
http://news.nifty.com/cs/world/worldalldetail/postseven-20120618-120494/1.htm
最近、石原都知事が尖閣諸島を購入しようという動きから、尖閣諸島への動きが活発化している様に思えます。
そして、最近読んだ本に「日本の領土問題」保坂正康、東郷和彦共著 (角川oneテーマ21)(新書)があります。東郷氏は元外交官として北方四島の日ロ(ソ)交渉行ったきた方でその交渉は四島一括返還と言った単純なものではなく色々経緯や交渉の妥協点があったことを述べています。
東郷氏は尖閣諸島についても121頁“1968年のECAFE(国際連合アジア極東経済委員会)レポートが尖閣諸島海域に石油の埋蔵量があると発表したことが、中国と台湾の尖閣諸島領有の立場を顕在化させたことは、間違いないと思う。”としていますが、118頁に“日本政府が「無主の地」として、尖閣の領有を認めたのが一八九五年一月十四日。・・・中略・・・台湾を併合した下関条約が署名されたのが一八九五年四月十七日。”で129頁ではこの時期は日清戦争の最中で勝敗が決している時期であり微妙なところだけれども法的正当性は台湾と分離されて戦後処理とは別に処理されており日本に分があることを述べています。
また、この本の中で150頁に“「東北アジア領土交渉に関する三原則」と言う提案をしました。その内容は、第一原則は現状を変更しようとする国は力によって行動をしてはなららい、第二原則は実効支配をしている国は相手国との話し合いに応じなければならない、第三原則は両国が知恵を出して衝突に至らないようなメカニズムを考える。この三つの原則を貫けば最悪の事態を回避しつつ、主権交渉をすすめられるのではないかというものです。”としています。
その上で、221頁に“尖閣石油の共同開発をやってみてはどうでしょうか。”と我々に質問を投げかけ、222頁で“もし向こうが無理筋でそんなことを強行したら、私は、武力衝突やむなしと思い、・・・”と現実的な妥協点を示されています。当方はこれはECの前身でもある欧州石炭鉄鋼共同体の構想にも近いと思うのですが皆様どうでしょう。中国と戦争しても両方が痛むだけですから妥協点を探すのは一考ではないかとも思えるのですがどんなもんでしょう。既に、「核心的利益」だとか沖縄まで領土を主張しているようでは妥協点はないのでしょうか。
しかしながら、中国に対して協調した時点で中国に取り込まれ、アメリカから離反したとの印象はぬぐえないものがあるかもしれません。この辺は表現方法に十分注意した方が良いのかもしれません。
さて、本書は、尖閣問題だけでなく北方四島、竹島も含めて述べられておりますので読まれてみてはと思います。
当方は、単純に尖閣諸島について日本の実効支配の正当性があるのであれば、なるべく血を見ず金をかけず済ませたいものと思っていたので島の要塞化による常駐案を考えたのですが必ずしも良案ではないと言うことでしょうか。
あとは、石原都知事の尖閣諸島の購入発言に対して丹羽中国大使が、6月7日に「実行されれば日中関係に重大な危機をもたらす」と発言したらしいのですがネットの記事では前後の話が抜けています。この話は、一時、丹羽中国大使の進退問題にまで発展しかかったのですが丹羽大使が謝罪したことで処分しないことになりました。ここまでこじれるようではきっと上述の東郷氏の我々への質問も現実は難しいのでしょうか・・・。
外交問題について当方の様な私的な発言はともかく公的発言がいかに重く打開策を閉じてしまうように働くのかはよくよく考慮しないといけないものかと「日本の領土問題」を読んで感じました。
「国家の命運」藪中三十二 著(新潮新書)を繰り返しますが151頁で“あらためて法的に整理すると、「尖閣諸島は日本固有の領土であり、日本が実効支配をしており、領土問題は存在していない」ということにつきる。”としており実効支配は当然という書き方となっていますのでずいぶん影響を受けましたが「日本の領土問題」を読んで法的と言う言葉の重みを感じてしまいました。
最後に、元外交官の方が書かれた本の中で岡崎久彦氏、孫崎享氏、藪中三十二氏、東郷和彦氏と読んでいます。それぞれ読みやすいのですが結構バラエティーに富んだ思考や表現方法があるものと感じさせられました。
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ECの場合、また大戦の前にも戦争で)領土がいったり来たりしていたという歴史があります。
またキリスト教文明圏であり、交渉の歴史もあり、なによりも契約(約束)を守るという姿勢が中国と違う点です。
戦争はいやだ、共同の利益を得ようという反省もあったと思います。
しかし、中国は日本だけではなく、国境を接する国すべてと領土問題を起しています。ソ連(ロシア)しかり、インドしかり、ベトナムしかりです。
中国は平気で懲罰(と称して)ベトナムに戦争を吹っかけたのですよ。
共同開発による利益というモノがあるにしても、中国による共同開発の利益はオレのモノは俺のモノ、ヒトのモノもオレのモノじゃありませんか。(例、アフリカにおける中国の資源外交。雇用を生みださず中国人労働者を送り込むなどで現地の人達ともめている等々)
このような国とマトモに話し合いが出来るものでしょうか?
島の要塞化とまでいかなくとも、自衛隊や米軍の駐留くらいは必要だと私も思いますよ。
投稿: みやとん | 2012年7月10日 (火) 00時24分
みやとん様お越し頂きありがとうございます。
早速
>またキリスト教文明圏であり、交渉の歴史もあり、なによりも契約(約束)を守るという姿勢が中国と違う点です。
キリスト教文明圏であっても契約(条約)を必ずしも守らない場合もあるし(ヒットラーなんかどうでしょう)、中国とて国としての体をなしているので好条件なら守らないわけではないと思いますが。
>戦争はいやだ、共同の利益を得ようという反省もあったと思います。
日本と中国の間でも持つようにするべきとも思いますが。
確かにODA垂れ流しみたいなことになるのは困りものですが。
>しかし、中国は日本だけではなく、国境を接する国すべてと領土問題を起しています。ソ連(ロシア)しかり、インドしかり、ベトナムしかりです。
日本も北方四島や竹島の問題があります。(日本の場合やられているだけにも見えますが)
>中国は平気で懲罰(と称して)ベトナムに戦争を吹っかけたのですよ。
中華人民共和国ですからそう言うこともあるでしょうね。
^^^^
ベトナム戦争時には相当な援助をしていたようですが。
>共同開発による利益というモノがあるにしても、中国による共同開発の利益はオレのモノは俺のモノ、ヒトのモノもオレのモノじゃありませんか。(例、アフリカにおける中国の資源外交。雇用を生みださず中国人労働者を送り込むなどで現地の人達ともめている等々)
日本のODAにも日本企業が関与するとの似たような批判はありましたよね。労働者までは別ですが。
>このような国とマトモに話し合いが出来るものでしょうか?
北朝鮮と中国はどうでしょう。中国が振り回されているだけにも見えるのですが。
双方の利益が重なれば何とか打開できないものかと思うのですが。
「日本の領土問題」では日本が結局石油開発を出来ないことに対して222頁で“・・・四点うかがいます。第一。日本が開発したものを中国が買う。聞こえはよいけれど、今の政府の政策でそれが出来ますか。周恩来発言以来四十年の無策の結果、日本政府は、尖閣についてなにもできない麻痺状態に陥っているではないですか。ヤギが草を食べるしかない「棄島」の様な政策をとっていて、どこからそんなに強い議論ができうるのでしょうか。中国とも戦争もしたくない、知恵も出す気力もない、これでは、幼児性外交とそしられても、反論できるのでしょうか。”との論調です。
まあ、当方も考えてみるに実際に尖閣諸島周辺に採掘井を掘ったとして攻撃は簡単にされてしまうので緊張状態で石油を採掘するのは困難でしょう。共同開発では中国に屈したとのみかたをされても仕方ないのですが、ここは忍で乗り切る方が良いような気がしています。莫大な予算と人命の危険をおかしてまでも尖閣諸島の主権だけ守ってもと感じます。
>島の要塞化とまでいかなくとも、自衛隊や米軍の駐留くらいは必要だと私も思いますよ。
米軍は来てくれないでしょう。要塞化は中国を刺激しすぎでしょうか。自衛隊の駐留をするのであれば自衛隊員を守るために要塞化までしたいところです。何せ核心的利益なのですから。
投稿: イントロン | 2012年7月11日 (水) 21時57分