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2011年7月29日 (金)

「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」竹田恒泰 著を読んで

 私はこの本を読んで基本的には共感する部分が多かったのですが、違和感を感じるところも多々ありました。
 まずは、共感する部分です。その中でも特に重要なのは206頁の3行目

かつてアーノルド・トインビーは「十二、三歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は、例外なく滅んでいる」と書いた。

との記述です。そうです、小学生までに、出来るだけ日本神話に触れるようにした方が良いと私も思います。本当ならば学校の授業で教えた方が良いと思います。日本神話だけでなく聖書やギリシャ神話など他国の神話と並べて学べば政教分離原則にも触れずにすむのではないかと思うのですが。それがだめであれば、民間の有志を結集し子供向けの絵本、アニメーション等の各種媒体にして触れる機会を増やすべきではないかと思うのです。
 つぎに、178頁の15行目

日本が二千年以上国家を営んできたことは世界史の奇跡に違いない。その歴史がいかに長いかは、他の国と比較すると分かりやすい。日本に次いで長い歴史を持つ国はデンマークである。デンマークは建国から千数十年が経過したが、それでも日本の半分以下である。

としており世界でも最も歴史のある国が日本と言うことです。
 さらに、159頁の11行目

享保4年(一七一九)、江戸の人口は一〇〇万人を突破し、延享三年(一七四六)には一二〇万人となる。一七五〇年ころ、欧州最大の都市ロンドンでも、人口は約七〇万人に過ぎない。・・・世界最大の都市だったのである。

としており、江戸が文化、文明的に世界最高水準であったとしてもおかしくないことを物語っています。
 そして、110頁の15行目

日本は幕末から明治期にかけて、西洋文化を輸入するため、西洋の書物を翻訳するにあたり、おびただしい数の和製漢語を作った。そして、それらは中国の留学生らにより中国に持ち帰られ、そのまま中国語として使われるようになったのである。・・・中国の国名である「中華人民共和国」は、「中華」を除くと、すべて和製ということになる。

であり、和製漢字が非常に重要な役割を果たしていることを物語っているほか漢字が西洋文化を許容する力を持っていることを示していると思うのです。
 さて、それでは違和感を感じる部分です。104頁の8行目

日本では子供でも『万葉集』や『古今和歌集』などに収録された古代の和歌を原文のまま読むことができる。

高校の古文の時間に挫折している私としてはちょっとコレは言い過ぎのように思えます。
 つぎに、130頁の1行目

国譲りにあたり、どの程度の軍事的な衝突があったかはともかく、出雲地方が大和朝廷の支配領域の一部に組み込まれたことは事実である。ところが、国譲りの後に出雲地方の宗教的象徴である出雲大社が破壊されずに残り、その信仰が残ったこともまた事実である。

としているが国譲りの際に大国主命は殺されその鎮魂のために出雲大社は現在の姿となっているという説もあり何ともです。ただ、それでも信仰が残ったとは言えるのですが。
 さらに、160頁の9行目

しかし、江戸が欧州のような垂れ流しの街であれば、やはり同じように汚物と悪臭にまみれた都市になっていたに違いない。江戸がエコシティといわれる最大の理由は、都市部と江戸湾に集積された養分が森に戻される循環構造が確立されていたところにある。

確かに欧州に比べれば人糞尿が金肥として田畑に還元されていた江戸はエコシティですが、森にまで戻されていたと言うのは言い過ぎではないでしょうか。

 

 さて、この本は共感する部分もまだまだたくさんあり、違和感を感じる部分もたくさんありで、何ともな本です。私は共感できる部分に特に重要さを感じます。なぜならば日本が日本人として愛せる国であるべきだと思うからです。皆様も本書を手にとって日本を今一度考え直してはいかがでしょうか。

 

 本を読んでの感想は「イントロンの暴走」にも書いてあるので見てくださいね。

 

20110723084426

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